【市場の総括】
2026年7月22日の東京株式市場は反落しました。日経平均株価の終値は前日比116円59銭(0.18%)安の6万6115円60銭で取引を終えました。昨夜の米SOX指数が5%超の大幅高となったことやTSMCの値上げ報道を受け、朝方はAI・半導体関連株を中心に買いが先行し、上げ幅は一時1300円を超えて6万7000円台を回復する場面がありました。しかし後場に入るとナスダック100先物の伸び悩みや韓国株の失速に歩調を合わせる形で戻り待ちの売りが増加し、今晩の米大手ハイテク決算を前にした持ち高調整も重なって、大引け間際にマイナス圏へ沈む乱高下の一日となりました。
一方、TOPIXは18.18ポイント(0.45%)高の4033.13と続伸しており、指数の値動きほど市場全体は弱くありません。東証プライムの売買代金は10兆4377億円と高水準で、値上がり840銘柄、値下がり671銘柄、変わらず47銘柄と値上がりが優勢でした。業種別では非鉄金属、銀行、卸売、石油・石炭製品などが上昇した一方、サービス業、空運業、小売業、精密機器などが下落しています。個別では、キオクシアホールディングス、イビデン、京セラ、太陽誘電、村田製作所が日経平均を押し上げた一方、ファーストリテイリング、リクルートホールディングス、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、信越化学工業が押し下げ要因となりました。朝方に半導体株を牽引したアドバンテストも、大引けにかけて上げ幅を大きく縮めています。
今晩の米国市場の注目ポイント
今晩の米国市場は、引け後(日本時間23日早朝)に予定されるアルファベットとテスラの決算発表が最大の焦点です。アルファベットは広告・クラウドの成長に加え、AIデータセンターへの巨額の設備投資が収益拡大につながっているかが問われ、テスラは自動車事業の利益率やロボタクシー、Optimusの進捗が注目されます。同日にはIBM、サービスナウ、テキサス・インスツルメンツ、AT&Tなども決算を発表し、明日23日にはインテルが控えます。AI設備投資の「収益化」を測る試金石となるだけに、結果次第で半導体・AI関連の地合いが大きく変わる可能性があります。
経済指標は比較的少なく、23日に新規失業保険申請件数、24日に7月PMI速報値と6月新築住宅販売が発表される程度です。時間外の動きでは、東京時間の午後にナスダック100先物が伸び悩み、これが後場の失速要因の一つとなりました。夕方時点の日経平均先物は現物終値近辺での小動きにとどまっており、市場全体がハイテク決算の結果を見極めたいムードです。
【今後の投資戦略】
短期的には、朝方に1300円超上昇しながらマイナスで引けた本日の値動きは、6万7000円台での上値の重さと、イベント前の様子見姿勢の強さを示しています。今晩から明晩にかけての米ハイテク決算の結果次第で上下どちらにも大きく振れやすい局面ですので、ポジションサイズは控えめにし、決算通過後の方向性を確認してから動くのが賢明です。目先は6万6000円近辺の攻防と、決算後の半導体株の反応が焦点となります。
中期的には、AI投資のスーパーサイクルという大きな流れに変化はなく、ロジック半導体、メモリ、製造装置のサプライチェーンは引き続き成長期待が持てます。ただし、本日のようにTOPIXが続伸する中で日経平均だけが失速する展開は、物色が半導体一辺倒から広がりつつあることの表れでもあります。非鉄金属や資源・エネルギーなどインフレ耐性の高いセクター、銀行・保険といった金融セクターへの分散を維持しつつ、AI関連は決算というファンダメンタルズの確認を挟みながら段階的に対応していきましょう。



