きみは今日、どのフロアから読む?
どこから入っても、各フロアの最初に「1分おさらい」があるよ
週刊にっけいWEEKLY NIKKEI ── みんなでよめる統合版
木金で2日つづけて高今週の日経の天気
今週は月・火・水が祝日で、株の市場は3日間お休み。再開した木曜は半導体の株だけが買われて495円高、金曜は銀行などほとんどの業種が値上がりして850円高!週間ではおよそ1,345円(2.07%)の値上がり
日経平均は、日本を代表する225の会社の株の「クラスの平均点」のようなもの。今週は21日(月)が敬老の日、22日(火)が国民の休日、23日(水)が秋分の日で、東京証券取引所はお休みでした。そのあいだも大阪取引所では「日経平均先物」だけが取引されていて、値段はどんどん上がっていきました。24日(木)に市場が再開すると、アメリカで半導体の株が上がっていた流れを受けて495円アップ。ただし値上がりしたのは一部の株だけでした。25日(金)は銀行や証券など33業種のうち31業種が値上がりする「みんなで上がる日」になって850円アップ。2日間の合計でおよそ1,345円(2.07%)値上がりしました。
👇グラフの日づけの まるを タップしてみてね!その日に なにが あったのか、お話が でてくるよ
💡 前の日より上がった日はあか、下がった日はあお、お休みの日は白いまるだよ(お休みの日は前の日と同じ値段のままにしているよ)。
休月・火・水は祝日で東証はお休み、でも先物だけは取引が続いた
半導体・AI株が上昇
先物だけが取引される
1,720円高、でも取引は少なめ
木4日ぶりの再開で495円高、でも上がったのは半導体まわりだけ
アメリカの半導体株高
株だけが買われる
▲495円、でもTOPIXは値下がり
金33業種のうち31業種が上昇!850円高で5日つづけて値上がり
+配当の権利取り
ほとんどの業種が上昇
▲850円、TOPIXも1.31%上昇
東京証券取引所がお休みの祝日にも、大阪取引所で日経平均先物などを売り買いできるしくみのことです。株そのもの(現物)は取引できないので、先物の値段だけが先に動きます。
今週のできごとQ. 木曜日、日経平均は495円も上がったのに、TOPIXは値下がりしました。いちばんの理由は?
○×クイズ:正しいと思ったら○、ちがうと思ったら×!
木曜も金曜も日経平均は値上がり。でも木曜は「一部の株だけ」、金曜は「ほとんどの株」が上がった。同じ「値上がり」でも、中身はどうちがうの?
ここから先は漢字がふえるよ(むずかしい漢字にはふりがな付き)
2営業日だけの1週間
「一部だけの上げ」から「全員参加の上げ」へ
ここから漢字が増えます(難読語・専門用語にはふりがな)。同じ1週間を、一段深いところから見直します。
連休の3日間、現物の日経平均は18日の終値6万5018円95銭で止まったまま、先物だけが売買されました。先物は23日に6万6820円で引け、現物の最後の値より1,801円高い所まで進んでいます。では24日、現物はどこまで追いついたのでしょうか。
?先物の値段は、そのまま現物の値段になるの?
24日の日経平均の始値は6万5476円44銭で、18日の終値から457円高いところでした。日中の高値6万6249円11銭でも、先物の6万6820円には届いていません。祝日取引の出来高は平日の数分の一で、少ない注文でも値段が大きく動きやすい状態でした。先物の値段は「参加者の予想」をいち早く映しますが、それがそのまま現物の値段になるとはかぎりません。
日経平均のほかに、プロが必ず見る指数(平均点)がもうひとつあります。TOPIX(トピックス)――東証プライムのほぼ全銘柄を、時価総額で重みづけした指数です。今週の成績を比べてみましょう。
週間では日経平均+2.07%に対してTOPIXは+0.92%と、日経平均が2倍以上の上昇率でした。差が生まれたのは木曜です。木曜は日経平均+0.76%に対してTOPIXは-0.39%と逆向きに動きました。一方、金曜は日経平均+1.30%、TOPIX+1.31%とほぼ同じ上昇率で、TOPIXのほうがわずかに上回っています。NT倍率(日経平均÷TOPIX)は18日の約15.89倍から、木曜に約16.08倍へ上がり、金曜は約16.07倍でほぼ横ばいでした。
おもしろいのは、同じ「金利の上昇」の受け止め方が1日で変わったことです。木曜は10年物国債の利回りが3.075%とおよそ30年ぶりの高さになったのに、金利上昇の恩恵を受けるはずの保険業が下落率3位でした。ところが金曜は、同じ金利上昇が「銀行の利ざや(貸すときと借りるときの金利の差)が広がる」と受け止められ、銀行業が上昇の中心になりました。
長期金利(ちょうききんり)
お金を長い期間(ふつうは10年)貸し借りするときの金利。10年物国債の利回りが代表的な目安。今週は24日に3.075%、25日には日中に一時3.115%と、およそ30年ぶりの高さをつけた。
権利付き最終売買日(けんりつきさいしゅうばいばいび)
この日までに株を買っておけば、配当や株主優待をもらう権利が得られる最後の取引日。今週は28日の中間配当の権利付き最終売買日を前に、権利を得るための買いが入った。
Q. 木曜日は日経平均が上がったのにTOPIXが下がり、金曜日は両方がほぼ同じだけ上がった。このちがいを50字くらいで説明してみよう。
木曜に開いた日経平均とTOPIXの差は、金曜にほとんど縮まらなかった。2本の線をグラフに重ねると、この1週間はどんな形に見える?
データとグラフで読む、いちばん深いフロアです
指数の構造 ── 値がさ株が開いた差と、広がった買い
最終フロア。2本の指数を重ねて描き、乖離が生まれるしくみと、正解のない問いまで。学術・実務レベルの用語にはふりがなを付けています。
休場の3日間は前営業日と同じ値として描いています。木曜に日経平均は100.8、TOPIXは99.6と逆方向に動き、乖離は約1.15ポイントに開きました。金曜は両指数がほぼ同じ率で上昇したため、差は縮まらないまま平行に上がり、週末は日経平均102.1、TOPIX100.9で終えています。今週の日経平均とTOPIXの成績差は、ほぼ木曜1日で生まれたことになります。
株価平均型(225銘柄)
構成銘柄の株価を(調整のうえ)平均する。1株の値段が高い「値がさ株」の影響が大きい。木曜はアドバンテストとイビデンの2銘柄で434円を押し上げ、日経225の構成銘柄では値上がり96に対して値下がり129と逆転していたのに、指数は495円高となった。時価総額加重型(プライム全銘柄ベース)
会社の規模(時価総額)で重みづけして平均する。市場全体のお金の動きに近い。木曜は値下がり838銘柄が値上がり674銘柄を上回り、33業種のうち上昇は12業種にとどまって-0.39%。金曜は値上がり1118銘柄・31業種上昇で+1.31%と、日経平均をわずかに上回った。プロは両指数を見比べて、動きが一部に偏っているのか市場全体に広がっているのかを診断する。今週は木曜が「偏った上げ」、金曜が「広がった上げ」の典型例で、1週間のうちに2つの型がそろって現れた。
前回号(9/14〜9/18)では、「24日再開後の米中首脳会談の行方、22〜24日の米国債入札を受けた米長期金利の動き、そして金曜の高値6万5436円を上回れるか」に注目としていました。結果は、米中首脳会談は無難に終わり、25日の買い材料のひとつになりました。米長期金利は入札の期間中に上昇し、米10年債利回りは23日に5.112%、24日に5.210%と年初来の高さを連日で更新。この流れは日本の長期金利にも及び、24日には10年物国債の利回りが3.075%とおよそ30年ぶりの高さになりました。6万5436円については、24日に高値6万6249円11銭・終値6万5513円99銭と、再開初日に上回っています。
Q1今週、日経平均は+2.07%、TOPIXは+0.92%だった。この差のほとんどが木曜1日で生まれ、金曜にはほとんど縮まらなかった理由を、「値がさ株」「時価総額加重型」「値上がり銘柄数」という語を使って150字程度で説明せよ。
Q2木曜は長期金利が約30年ぶりの高さになったのに保険業が下落率3位となり、金曜は同じ金利上昇が銀行株の買いにつながった。同じ材料への反応が1日で変わったことから、何が言えるか、根拠とともに述べよ(正解はない)。
本紙の「因果の鎖」も理解のための整理であり、実際の相場は無数の要因が同時に働いた結果だ。今週の連休中の先物高から木曜の半導体株主導の上昇、金曜の全面高までを一本の筋で語ることはできても、そこには米国の半導体株と長期金利の動き・日本の長期金利の上昇・米中首脳会談・配当の権利取り・周辺アジア市場の休場・為替の変動という要因が複雑に絡み合っており、事後にすらすべてを説明することはできない。「もっともらしい一つの物語」を疑う姿勢そのものが、市場リテラシーの核心である。市場に単一の説明はない。
最深部まで読破!
今週きみが手に入れたもの:祝日取引/長期金利/権利付き最終売買日。
来週は30日の米個人消費支出物価指数とマイクロン・テクノロジーの決算、10月2日の米雇用統計、そして10年物国債の利回りが25日の日中高値3.115%を上に抜けるかに注目。答え合わせは次号で。
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